アメリカの大学院留学の準備 (2) GRE

GRE

さらに、大学院に入学したい場合には、GREという大学院用の共通テストとでもいうべき試験を受け、一定レベル以上の点数を取るように求められました。TOEFLの場合には、英語を母国語としていない外国人のための英語のテストなので、留学生だけが対象になりますが、GREの場合は留学生だけではなく、アメリカの大学院に進学しようとしているアメリカ人の学生も受験しなければなりません。つまり、アメリカの大学院に進学しようとしている、留学生を含むすべての学生が受験する統一テストとでもいうべきものになります。一般テストと専門科目のテストがあり、一般テストでは、英語力テスト、数学力テスト、推理・考察力テストとでも日本では言われるような科目を受けることになります。私たち日本人にとっては英語ですが、アメリカ人にとっては国語に相当します。さらにGREは、私のように生物や理系の学生だけでなく、英文学や言語学などの文系の学部を含むすべての学部の学生が受験する、大学院入試の統一適性試験のようなものなので、GREに含まれている一般的な英語(国語)力テストは、日本人にとっては難しいことで特に有名でした。見たこともないような英単語が結構出てくるので、留学生が高得点を取ることはかなり難しく、理系の大学院などではこの英語(国語)力テストを要求しないところも結構あったと思います。その一方で、一般的な数学の能力をみる数学力テストは、日本人にとっては恐らく簡単なものと言えると思います。ただし、問題はもちろん英語で書かれているので、数学の問題自体は日本人にとっては簡単ではあっても、英語力も同時に問われることになるので、油断することはできません。推理・考察力テストは、日本の公務員試験で出されるような、推論の試験なのですが、もちろん問題自体が英語なので、推論自体は難しいものではなかったとしても、そのまえに英語で書かれている問題を理解することがそもそも私にとっては難しかったので、良い点数を取ることは、私にはなかなか困難なことでした。

 

日本で、例えば入学試験などでは、できるだけ空欄を作らないように指導されると思います。私も小学校、中学、高校、大学と受験をしてきたので、受験戦士として答案に空欄を作らないという習性がかなりしっかりと身についてしまっています。時間がなくなったら、とにかく何か書いて、答案に空欄を残さないようにしてきました。GREの専門科目の場合、答えを間違えると減点されてしまうので、わからないからと言って適当にマークしてしまうと、減点されてしまうリスクが高くなります。わからない時には、答えを記入するべきではないのですが、やっぱり長年身につけてきた習性なので、時間が無くなってきて答案に空欄があると気持ちが悪くなり、不安になってとりあえずマークしてしまいました。その結果、かなり減点されてしまい、やっぱり減点されるんだと思ったように記憶しています。いろいろと勉強して知識を身につけることは大切ですが、そのまえにまず試験の形式に慣れるということは、試験を受けるときにはとても重要なことなのだろうと思います。