最近、どういうわけか、高校時代のことをよく思い出します。特に、私が高校時代に活躍されていたアイドルのことについてです。
私は、誰か特定のアイドルやポップ・シンガーに夢中になっていたということはなかったと思います。当時、週間少年マガジンを愛読していたので、少年誌に登場するようなグラビア写真を毎週眺める程度でした。高校一年の初めの頃に寮に入っていましたが、ビリー・ジョエルなどの洋楽にハマる生徒も確かに一定数いたように思いますが、それでも周りは男子生徒の集団ですので、アイドルの誰々がいい、女性歌手の誰々がいい、などといって派閥のようなものもできていたように思います。私はもともと、あまり音楽が必要な体質ではないようで(多分センスがないと思う)、特別この人と言えるほど夢中になっていたような人は、ちょっと記憶にありません。でも最近、ふとしたことがきっかけで、あの頃よく流れていた音楽を耳にする機会がありました。以来、高校時代にタイムスリップしたかのように、あの当時の感覚にしばらく浸ることになりました。
なぜ耳にしたのかちょっと思い出せないのですが、そのきっかけは、南野陽子さんの『話しかけたかった』でした。この曲は、私が高校を中退したか、あるいは大学に進学した頃に流れていた曲だったと思います。最近この曲を耳にして、一気に高校時代にタイムスリップすることになりました。私は高校時代、あまり明るい高校生生活を送ってはいませんでしたが、高校をやめるかどうか悩んでいたときに、すがるような気持ちで、毎朝同じバスに乗り合わせていた女子部の女の子に告白しようとしたことがあります(私が通っていた高校は、当時男女別学でしたので、何年生かも名前もわからずじまいでした)。告白することに意を決して朝家を出たのですが、その日彼女はバスに乗っておらず、その後私も高校を退学してしまったので、結局告白する機会を失してしまいました。南野さんの『話しかけたかった』を聞くと、その時のことを思い出して、とても胸が苦しくなるのです。詮無いことですが、あの時、あの女の子がバスに乗っていたら、今の私はどうなっていたかなあと思いつつ、あの時のことを思い出しています。
浅香唯さんの『セシル』も、当時よく流れていたように思います。あまりテレビも観ていなかったので、実際に画面越しに浅香さんが歌っている姿は、正直記憶に残ってはいないのですが、でも大学時代によく悪友と飲みにいき、カラオケ屋に行けば必ずといっていいほど、どこかの女の子が気持ち良さそうに、振りをつけながら上手に歌っていました。あの時からすでに30年近くたった今、改めて歌詞に注意しながら聞いていると、とても胸に沁みるものがあります。当時は、女の子が気持ち良さそうに歌っていることにばかり目がいっていましたが(上手すぎとか思いながら)、詩もとてもよかったのだなあと、改めて思いました。
南野さんにしても浅香さんにしても、YouTubeを介して当時の映像を目にしたのですが、その当時の映像を検索していると、他のアイドルやシンガーの当時の映像も一覧に出てきます。その中に岡田有希子さんの映像もありました。
週末は、少し長めにランニングをしているのですが、夕日を浴びた富士山の絶景を眺めていると、カメラを持って来れば良かったと、いつも思っていました。今日は、スマホを忘れずに持って家を出てきたので、念願を果たすことができました。夕日を浴びている富士山もとても綺麗なのですが、昼の暖かい日差しを浴びてキラキラと輝いている湖面を前にした富士山も、とても綺麗です。観ていて、とても幸せな気分になることができます。 三代