ヘルパー2級講座(1)
介護職としてアルバイトをすることにしたわけですが、その前に、当時ホームヘルパー2級講座と呼ばれていた、訪問介護員や施設での介護職員を養成するための研修を受けることにしました。この資格は、実際に介護職として仕事をするために、当時は必ずしも必須の資格ではなかったのですが、持っていると時給の面でも多少は優遇されていたので、受講することにしました。しかし受講することにしたとは言っても、タダで受講することはできません。もちろん受講料を払わなければならないのですが、この受講料がとても高いと思いました。名前が知れ渡っていたいくつかの有名なヘルパー養成講座から資料を取り寄せて、どこで受講するか、一応検討してみたのですが、銀行の残高のことを考えて、結局受講料が一番安いところで受けることにしました。それでも数万円かかったので、私の心の中では、いわば“背水の陣”とでもいうような、ちょっとした覚悟がいる決断だったと思います。
当時私が受講したヘルパー2級課程は、厚生労働省が定めたカリキュラムに基づいたもので、履修時間はトータルすると130時間に及びました。ただ、他の養成講座よりも受講料が安い分、学科(52時間相当)は通信教育ということで、自宅でテキストを読みながら、学科の問題集を解き進めて解答用紙を郵送し、添削を受けるというものでした。実技(48時間)は、実際に教室に通って、介護に必要な技術と知識を習得し、残りの30時間は、実際に施設等の介護の現場で、学習した知識や技術を実践するための実習に当てられていました。2010年の6〜7月の間に、自宅学習で学科の課程を終わらせると、8月の1ヶ月の間、平日の主に夕方6時半から夜9時半まで、都内の教室に通って実技の講習を受けることになりました。