デイサービスC(3)食事による介護の可能性
この“お泊まり”デイサービスで夜勤をしていた時に、どのような業務を行なっていたのかを以下にまとめてみました。利用者に関する個人情報などは介護福祉士として守秘しなければならないため、あくまでも一般に公開することができるような、ごく当たり前の業務しか記載できませんが、それでも、介護職としての仕事の一端を示しておきたいと思います。
18 : 50 申し送り。注意事項など。
19 : 00 バイタル測定。
19 : 30 口腔ケア(うがい、ガ−グル使用)、就寝介助。
パジャマ更衣。
パッド交換し、パッドは紙に包んで、トイレのバケツに捨てる。
体位交換。
20 : 00 眠前薬服薬。
電気を消す前に、テーブルを少し下げて、導線を広げておく。
消灯。
薬の袋を箱に戻しておく。
記録。
食器洗い、エプロン洗い。
冷蔵庫の中身確認。朝食の献立を考える。献立表を見てダブらないように注意。
21 : 00 稼働表を見ながら名前を提供記入用紙に記入。
口腔ケア、パッド交換を促す。
22 : 00 巡視。体位交換。
宿直記録と夜間帯記録を記入。
23 : 30 眠前薬服薬。
24 : 00 巡視。体位交換。
食器などの消毒、お湯の補給。
2 : 00 巡視。体位交換。
4 : 00 巡視。体位交換。
御飯の準備。お米研ぎ、炊飯開始(2.5合/4人)。
食器を並べる。
おかずの準備、調理開始(御飯、味噌汁、おかず3つ)。
ミキサー食の準備(少量の水をまぜて)。
食事管理表、献立表記入。ダブらないように注意。
6 : 45 テーブルをもとに戻す。
衝立てで覆って、パッド交換、必要なら陰部洗浄。更衣。食卓へ。
7 : 00 電気をつける。テーブル拭き。
入れ歯のポリデントを流して、テーブルのうえに置き、装着してもらう。
7 : 30 食卓の準備。お茶の準備。
皆様食べている間に、雨戸をあけ、ふとんをまとめておく。
ベッドを畳んでおく。
ソファーをもとに戻す。
パジャマを荷物の中に入れておく。
食餌介助とともに、記録。
順次、服薬。
食器洗い。ふとんを押し入れに入れる。
8 : 50 記録をファイルに閉じる。
日勤者に申し送り。
このお泊まりデイサービスでの業務の中で、私自身とても勉強になったことがありました。それは、高齢者介護における食事の役割とでもいうべきものだったと思うのですが、特に認知症の傾向がある高齢者において、その人の隠された希望や願望を引き出すうえで、食事が果たしている役割を目の当たりにすることができたことです。夜勤の業務では、他の介護事業所と同じように、夜間の排泄介助や巡視ももちろんあったのですが、このお泊まりデイサービスでの夜勤業務の中には、朝食を作ってそれを宿泊された利用者の方々に提供するという業務がありました。私自身、大学に入学して以来20年以上の間、一人暮らしをしてきたので、ハッキリと言って料理は好きですし、正直なところ、自分が作る料理を利用者の方々に召し上がっていただいて、どのような反応をいただけるのか、とても楽しみにしていました。