認知症対応型グループホームA(3)グループホームでの業務
一番最初に勤務していたグループホームでは、朝夕は下の階の給食室で作られていた朝食や夕食がエレベーターで運ばれてきていましたが、昼食は、利用者の方々が職員とともに近所のスーパーで買い物してきた食材を使って、利用者の皆さんと職員が一緒になって料理を作っていました。毎日、フロアにいた利用者に包丁やまな板を渡して、例えば人参を切っていただいたり、味噌汁をすべてお任せで作っていただいたりして、みんなでワイワイ言いながら、結構賑やかに料理を作っていました。二番目に勤務していたグループホームでは、基本的に職員の数が足りなかったので、利用者の方々と何かをするということはほとんどなく、下の給食室で作られた、すっかり冷めてしまっていた料理を、利用者の方々は朝昼晩と召し上がっていました。三番目に勤務することになったこのグループホームでは給食室はなく、朝昼晩と、三食を職員が調理するようになっていました。その中で、利用者の方々に盛り付けを手伝っていただいたり、ちょっとした調理を手伝っていただいたりしていましたが、基本的には、職員がほぼ全て準備するようになっていたと思います。それでも、できたての暖かい食事が提供されていたので、利用者の方々は家庭的な雰囲気を多少なりとも味わうことができていたのではないかと思いました。
先ほども述べましたが、ほとんどの介護職員は家庭の主婦が主だったので、このような家事仕事はお手のものだったでしょうし、皆さんテキパキとこなしていたように見受けられました。このような職員に混じって、私のような、常識のあまりない男性がトロトロとうろついていたのですから、まあ、いろいろとご指摘を受けることになると思います。やっぱり、男の一人暮らしが長かったこともあり、このようなベテランの主婦からなる職員の方々からいただいた指摘の多くは、私のようなものには、少し細かすぎるように思いました。以下に、このグループホームで行ってきた日勤帯の業務と夜勤帯の業務をそれぞれ掲げておきたいと思います。もちろん、これまで勤務してきた介護事業所でも、大なり小なり似たような業務が行われていたので、このグループホームだけがどうこうということは全くないのですが、ただ、ここの職員の方々から、細かくいろいろな指導を受けたこともあり、ちょっと長文になってしまいました。もちろん、利用者の個人情報などについては守秘しなければならないので、ほとんどの介護事業所で行われているような、当たり障りのないところだけを掲げておきたいと思います。あくまでも利用者のケアとは直接関わりのない一般的な業務なので、ミニマムなものとお考えください。(続く)