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介護支援専門員(4)介護支援専門員実務研修受講試験

介護支援専門員(4)介護支援専門員実務研修受講試験

 

 2017(平成29)年度の東京都介護支援専門員実務研修受講試験は、2017(平成29)年108日の午前10時から開始され、試験時間は120分でした。出題は五肢複択方式であり、回答はマークシート方式で行われました。この五肢複択方式というヤツが結構厄介でして、大学入試のセンター試験や共通テストでは、45つの選択肢の中から答えを一つ選択するのが主流であり、比較的素直な問題が多かったように思いますが、ケアマネ試験の場合には、5つの選択肢から、例えば、正しい選択肢を3つ選ばなければならなかったり、あるいは2つ選択しなければならなかったりするわけです。私なんかの場合でしたら、3つのうち2つの選択肢は、比較的容易に見つけることができたように思いますが、最後の1つを間違うことが多かったと思います。5つの選択肢の中から、3つの選択肢すべてを正しく見つけ出さなければならず、1つでも間違えてしまえば他の2つが正解だったとしても得点にはならないため、この問題の形式に慣れていないと、結構面食らってしまう受験生も多かったのではないかと思いました。なので、ケアマネ試験対策の中で、『ケアマネ試験ウラ技合格法 '17年版』が大変役に立ったというのは、ケアマネ試験特有の試験形式に対する準備にとても役だったということもありました。

 

 私が受験した2017年度の試験において、出題された分野は、介護支援分野として、介護保険制度の基礎知識、要介護認定等の基礎知識、居宅・施設サービス計画の基礎知識などから25問の問題が出題され、保健医療福祉サービス分野として、保健医療サービスの知識等・基礎、保健医療サービスの知識等・総合、福祉サービスの知識等などから、それぞれ15問、5問、15問の問題が出題され、2つの分野を合わせると、トータル60問になります。各都道府県共通の問題および基準となっており、介護支援分野および保健医療福祉サービス分野のそれぞれの得点が、合格基準に達しているものが合格とされていました。合格基準点は、一応それぞれ正答率70%とされていましたが、問題の難易度で補正され、その年ごとに変動していましたが、例えば2016(平成28)年度の合格基準は、介護支援分野では25問中13問、保健医療福祉サービス分野では35問中22問が合格基準だということでした。五肢複択方式という独特の試験形式のこともあって、試験準備を行っている時には、正直、ケアマネ試験は大変だと思っていました。受験資格要件が次年度から厳格化されることもあって、私のような駆け込み受験者もたくさんいたでしょうから、その駆け込み受験者たちによって合格基準点がどのように影響されるのか、いい方に働くか、悪く出てしまうか、いろいろと不安になる要素は結構あったと思います。当然、受験者が増えるわけですから、合格者を絞るために、問題は難化するのではないかと試験前には想定していました。しかし実際のところ、試験を受けている最中に、問題を解いていくうえで、難しいと思うことはあまりなかったと思います。しかし、受験者が増えているので、当然合格ラインが上がるだろうと予測できたので、実際に合格できたかどうかは、試験が終わった直後には、正直確信を持てませんでした。

 

 合格発表は11月の下旬だったと思いますが、しかしいろいろな資格予備校や福祉系の出版社などが、試験の解答速報を試験が終わった当日や翌日などにインターネットで公開してくれていたので、私も実際に自己採点してみたところ、どうやら落ちることはなさそうだという確信が持てたと思います。当時、認知症対応型グループホームを退職するかどうかといった頃だったと記憶しておりますが、ケアマネとして認知症高齢者のためのケアプランの作成に関わっていきたいという希望が膨らんでいた時だったので、自己採点した結果で、少しだけ安心することができました。なんとか合格できそうだという自信が持てたことから、あまり未練を残すことなくそのグループホームを退職することができたと思います。

 

 11月下旬に改めて、2017(平成29)年度東京都介護支援専門員実務研修受講試験の結果が送付されてきました。介護支援分野では、25問中23問、保健医療福祉サービス分野では、保健医療サービスの知識等・基礎では15問中14問、保健医療サービスの知識等・総合では5問中5問、福祉サービスの知識等では15問中14問、トータル60問中56問正解し、合格することができました。2010年に高齢者介護の世界に関わるようになってから、すでに数年経過していましたが、まあ、自分の中でも一つの区切りができたのではないかと思います。これまでに多くの高齢者の方々にお世話になってきたわけですが、自分が考えていたように、高齢利用者の思いですとか、おもてに現れない希望といったことなどになかなか介護職として向き合うことができなかったと思います。ケアマネになったら、介護職としては思うように向き合えなかったそのような高齢利用者、認知症高齢者の思いに向き合うことができるのではないかと、この時には思い描いました。まあ、なかなかうまくいかないのも現実なのだろうと思います。