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小規模多機能型事業所H(2)パート・ケアマネ職

小規模多機能型事業所H(2)パート・ケアマネ職

 

 私は介護支援専門員証を受け取ったばかりで、すぐにケアマネとして採用していただきました。しかし、ベテランの介護職員がたくさんいた介護支援専門員実務研修中も、一緒になった研修生の多くから、役に立つケアマネになるためには、訪問介護事業所でのサービス提供責任者のような職を経験して、地域での介護事業に関連した、自治体や他の介護事業所などとの幅広い人脈を作ってからケアマネになったほうが、仕事がしやすいというアドバイスを受けることがしばしばありました。つまり、ケアワークとケアマネジメントはまったく別ものであり、介護施設などで介護職として勤務してきただけでは、使えるケアマネになるのは難しいですよというわけです。実際に、採用していただけた小規模多機能型事業所が所在するところは、私がこれまでにあまり訪れることがなかった馴染みのない地域にありましたし、グループホームをはじめとする介護施設内での介護職や訪問ヘルパーとしての一兵卒の経験しかありませんでしたから、実際にケアマネとして採用していただいたものの、正直、右も左も分からない状態だったと思います。このとき事業所には先輩ケアマネがいましたが、いろいろと教えてもらいながら、ケアマネとしての経験を積んでいこうと思っていました。そんな状態だったので、この事業所で仕事を始めた最初の頃は、ずっと利用者の入浴介助当番でした。仕事を始めたばかりの春先の頃は、まだよかったのですが、真夏の暑い時期になってくると、冷房の故障などがあったりして、一日中風呂当番が続くと、体力的にかなりキツイ状況になってきました。ケアマネとして採用してもらったものの、実質的には利用者の入浴介助専門の状態だったわけですが、まあ、これも研修中にベテランの研修生から散々指摘されてきたことだったのですが、訪問介護をはじめとする一部の大変だと言われる介護サービスを提供する介護事業所では、介護職員を募集してもなかなか人が集まらないため、ケアマネを募集してケアマネとして採用しておきながら、実質的には介護職員として勤務させることが多いということでした。まあ、そういったこともあったのかもしれませんが、ケアマネとしての資格手当が多少ついていたので、しばらく我慢して続けてみようと思いました。しかし結果としては、この小規模多機能型居宅介護事業所にケアマネとして採用していただいたものの、あまりケアマネらしい働きができずに終わることになってしまいました。