英語の勉強 16ー英語力向上のためにおこなってきたこと 7
日本語で人の話を聞いている時にもそうだと思うのですが、例えば中学校や高校の授業を聞いている時に、私たちの頭の中では、実際には、まったく別のことを考えていたりすることは良くあることなのではないかと思います。先生の話を聞いていながらも、「お腹空いた」とか「眠い」、「早く終われよ」なんて平気で心に思い浮かべたりした経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。それでも授業の内容は、それなりに理解できていたことも多かったのではないかと思います。つまり、日本語の場合であれば、人の話に耳を傾けながらも、それと同時並行で、いろいろなことを考えたりしているのは普通の状態なのではないかと思います。同じように、苦手としている英語の場合であれば特に、わからないワードが出てくるのはむしろ当然でしょうから、話を聞いている時にも、聞き取ることに全神経を集中しているようでは、話している内容を理解することなどできるはずもなく、相手の話をリスニングしながらも、それと同時並行で、聞き逃してしまったワードはなんであったのかを考えつつ、かつ、話している内容を理解するとともに、その話している相手に対する自分の意見を考えなければならない、といったことが自分の頭の中で行われていなければならないのだろうと思います。まず、全神経を投入して英語のリスニングに集中するというのは、一見正しいようですが、実際のところ、このように避けなければならない状態だったと思うのですが、ではどうやったらこのような状態を避けることができるようになるのでしょうか? ここで役に立つのが、オーバーラッピングをはじめとする音読だったのではないのかということに、最近気が付き始めました。リスニングの力を上げるのに多くの方々が音読がいいと言っていましたが、この、全神経を英語を聞き取ることに集中している状態から抜け出すのに音読が役立つということではなかったのかと思うのですが、実際のところどうだったでしょうか。
つまり、オーバーラッピングを行なっている時には、私の場合であれば、まずネイティブ・スピーカーが話している音源を聴きながら、それと同時に、本を開いて、話している箇所を目で追うことによって何が話されているのか、その内容を確認しつつ、ネイティブ・スピーカーが話しているようにそっくり真似しながら、実際に口に出して音読するわけですから、目、耳、発声、内容の認識、把握など、英語に関する多くの脳機能を同時並行で働かせていることになり、ただ聞き取ることに全神経を集中している状態から、明らかにもっと高次のレベルで英語に向き合えているのではないかと思うのです。ただ、このことに気がつくのに、音読を始めてから1年半近くかかっているので、簡単な道のりだったとは決して思いませんが、それでも、ネイティブ・スピーカーが話している音源を聴きながらオーバーラッピングをしている時に、「お腹が空いたなあ」とか「次に何をしようか」などと別のことを考えることができるようになってきたので(残念ながら、これは日本語で考えています)、音読を始めたときよりも多少は余裕も生まれ、明らかに英語力は向上しているのではないかと思います。