英語の勉強 19ー英語力向上のためにおこなってきたこと 10
このようにして、Billy Joelの「This Night」や「My Life」を歌ってみることにしたのですが、YouTubeで歌詞付きの動画を流しつつ、実際に自分で口ずさんでみると、いろいろと見えてきたことがありました。一つは、何よりも、実際に自分の声を出して歌ってみると、とても楽しい気持ちになれることでした。私は日本の音楽を含めて、音楽には興味がないとずっと思ってきましたが、多分そんなことはなかったのだろうと思います。実際に大学生の頃は、クラスメイトたちと酔っ払ってカラオケで歌うことが良くあったので、本当は、自分で気がつかなかっただけだったのかもしれません。この楽しさというのは、メロディーにワードを乗せていくというのでしょうか、これまで何度か言ってきましたが、英語のリズムとでもいうのか、流れるような言葉のつながりを感じることができることにあったのだろうと思っています。不思議なもので、メロディーにワードを乗せていくことを意識して歌っていくことに慣れてくると、メロディーがない時には、逆にワードが出にくくなってくるのですね。恐らく、英語圏では、言語を習得していく上で、音楽というものがとても大切な要素を構成しているのだろうと思いました。この感覚は、日本人にはなかなか馴染みがないのではないかと思います。といいますのは、私たちが幼い頃に耳にする日本語の童謡や唱歌は、例えば、「チューリップ」や「さくらさくら」などのように、一つ一つの音符にひらがなを乗せていくような感じで歌っているのだろうと思うのですが、一つ一つの音符に一つ一つのひらがなを対応させていくような感覚で洋楽を歌ってしまうと、どうしてもワードの流れ、メロディーの流れについていけなくなってしまうのだろうと思います。確かに、日本語の唱歌や童謡は、私自身「故郷」をこよなく愛する日本人としてとても大切なものではあるのですが、英語を習得する上では、この感覚は封印しなければならないと思います。英語の曲を歌っている時に、メロディーの流れにうまくワードを乗せることができて、とてもスムーズに歌うことができると、やっぱりとても気持ちがいいのですね。歌っていて、とても楽しくなりました。
このBilly Joelの歌を歌い始めて感じたもう一つのことは、歌っているシンガーは、一つ一つのワードをしっかりと声に出しているということでした。英語をよく聞き取れなかった時には、何を言っているのかさっぱりとわかりませんでしたが、その理由の一つは、ワードを省略してしまっていたりだとか、別の発音にしてしまっていたりしているのではないかと思ってきました。しかし実際に歌詞を見ながら、何が歌われているのかを確認しつつ聞いてみると、確かに、一つ一つのワードを、シンガーの方々はしっかりと歌っていることに気がつき、とても驚きました。これも音読の成果だったのだろうと思いますが、メロディーに乗りながら、流れるように繋がっているように聞こえる一つ一つのワードを、しっかりと聞き分けることができるようになってきたのだろうと思います。