英語の勉強 26ー自動翻訳と英語の勉強の未来
先日、だいぶ昔の知人からメールを受け取りました。英語の勉強についての私のブログを読んでくれていたみたいで、いろいろと勉強になるといってくれていました。しかし同時に、最近のAI自動翻訳の進歩はめざましいものがあり、日本語を話していても、ほぼ同時に英語などの外国語に通訳してくれることも可能であり、もちろん日本語の文章を英語にすることも、逆に英語を日本語にすることも、かなり高い精度で行ってくれるということで、もうしんどい思いをして英語を勉強していかなくても、より自由のきく母国語で深い考察をして、あとは自動翻訳や自動通訳に任せてしまうほうが、より正確で楽に目的を達成することができるのではないのかという、まあご批判をいただきました。
実を言えば、私は5年近く前だったと思いますが、高齢者介護の進化遺伝学についての論文を書こうとしたときに、インターネットの翻訳機能を使って、もともと日本語で書いてあった論文の原稿を、英語に翻訳しようとしたことがありました。ただ、当時の翻訳機能は、正直使い物にならなかったと思います。文にさえなっていないところも多く、また、自分の英文のくせと言いますか、自分の英文の論理の流れと言いますか、要は自分ではない他の人が書いたわけのわからない文章ということで、とても読みにくく、これでは修正するのによっぽど時間がかかって面倒だと思ったものですから、また一から自分自身で、日本語の原稿を英語に直していきました。この時の印象がかなり強かったので、まあ、参考になることもあるとは思うものの、正直信頼はできないと思ってきました。しかしその昔の知人がいうには、最近の自動翻訳機能は相当進歩してきており、5年前よりも格段に精度は上がっているということでした。必死こいて英語を勉強するよりも、より自由になる母国語で、より深い考察をして、あとはすべて自動翻訳機能に任せたほうがいいのではないのか、というのです。
確かに、私がインターネットの自動翻訳機能を使おうと試みたのは、もうすでに5年近く前のことでしたし、最近の技術の進歩というものは目覚ましいものがあるのでしょうから、あるいはその知人がいうことが正しいのかもしれません。私自身も、これまでに発表してきた日本語で書いた自分の著書を、ぜひ英語版として翻訳しようと考えてもいたので、これから少し自動翻訳について勉強してみて、実際に自動翻訳が使えるものなのかどうかということを検証していってみたいと思うようになりました。近い将来、本当に英語の勉強なんてする必要はなくなるのでしょうか? 高校生の頃、英単語を覚えることがなかなかできずに、あんなに苦しい思いを抱いてきた英語の勉強をしなくても済むようになるのでしょうか? これから少し勉強していきながら、また何か知見が得られたら、この場を借りて、ご報告できればと思います。まあ、いろいろな考えがあると思いますし、自分の力ではない、機械によって翻訳された文章の著作権の問題やプレジャリズムの問題など、倫理的な問題も絡んでくると思うので、これから少し慎重に勉強しながら、この問題についてもいずれ取り上げていきたいと思います。
ひとまず、私がこれまで行ってきた英語の勉強については、ここでひと段落とさせていただこうと思います。いずれ、日本語で書いた私自身の著書の翻訳の件で、また英語の勉強について取り上げることもあると思うので、その時はよろしくお願いいたします。