翻訳作業 14日目

翻訳作業 14日目

 

本日は、昨日取り扱った段落の後半部分です。前半部分に続いて、後半部分では、私が博士課程においてどのようなことに注目し、興味を持ちながら研究を行ってきたかについて簡単にまとめています。私は本文の中で以下のように記述しています。

 

私の研究で用いた勝沼のショウジョウバエ自然集団は、ブドウが収穫され、ワインの製造過程で出されるブドウの搾りかすが廃棄される秋に大集団を形成することから、このショウジョウバエ集団の増加過程において、抵抗性遺伝子をもつ個体と抵抗性遺伝子をもたない個体の間で繁殖能力に差があり、殺虫剤抵抗性遺伝子をもつ個体はより子孫を残せないためにその頻度を減らしていくのではないかと考え、研究を行ってきました。すなわち、殺虫剤が散布されている季節には抵抗性遺伝子は頻度を増加させますが、殺虫剤の圧力が弱まり集団が大きくなる季節には、その頻度を減らすことになるために、すべて抵抗性遺伝子になることもなく、またなくなることもない、というわけです。(三代、2021、p. 2〜3)

 

今回のパートでは、特に助動詞の使い方がとても難しく感じました。私もアメリカの大学に付属する英語学校で英語を学んできたので、少しは理解していたつもりだったのですが、Google翻訳で訳出されてきた英訳と日本語訳が、なかなか私が思っていたものと一致しなかったために、なんども繰り返し付き合わせながらチェックしなければなりませんでした。上記の日本語に対して、納得できる日本語訳を与えてくれた英訳は以下の通りです。

 

The natural population of Drosophila in Katsunuma, which I used in my research, forms a large population in fall when grapes are harvested and a large amount of grape pomace produced in the process of  wine production is discarded. Hence, I hypothesized that there were differences in reproductive ability between individuals with resistance genes and individuals without resistance genes. According to this hypothesis, resistant individuals could not produce as many offspring as susceptible individuals during the process of rapid population growth in fall, leading to a decrease in the relative frequency of resistance genes. That is to say, resistance genes might increase in frequency during the season when insecticides were sprayed; on the other hand, these genes might decrease in frequency during the season when the pressure of insecticides weakened, and the population grew rapidly. As a result, the resistance genes in the Katsunuma population could not become fixed, but at the same time they could not disappear. To examine these hypotheses, I conducted genetic analyses using resistant and susceptible lines that were screened from the Katsunuma population. 

 

日本人にとって、助動詞のcanとcouldの違いや、mayとmightの違い、willとwouldの違い、そしてこれらの助動詞の間での意味の違いなど、わかりにくいところが結構あるのではないかと思います。一応教科書で説明されていることにしたがっていても、場面場面で意味が微妙に違ってしまっていることもあるのではないでしょうか。今回、Google翻訳から出力されてきた日本語訳が、自分が思い描いていた日本語の訳とは微妙に異なっていたので、少し混乱してしまいましたが、一応納得できる訳を与えてくれた上記の英訳を採用することにしました。恐らく上記の英文を読んでくださった方によっても受け取り方は微妙に違うのかもしれませんが、もし疑問等あればメールをいただければと思います。