翻訳作業 35日目
本日は、これまでの段落の続きで、この段落の最後の部分です。私が介護職で勤務していた時に経験した、あるエピソードについて書いています。私は本文の中で以下のように記述しています。
私は通算して5年ほど、介護付き有料老人ホームや認知症対応型のグループホームなどで、介護職として勤務してきましたが、介護職として働いている時にも、私はいつも祖母に対して感じていたような畏敬の念を、施設の利用者たちに対しても感じていました。あるグループホームの利用者であった100歳近いおばあさんは、もうセピア色になってしまった軍服を着た青年将校の写真を、枕元に置いていました。女手一つで子どもを育て、戦死した夫の写真とともに何十年も生きてきたのです。なんと偉大な人なのだろうと正直思います。(三代、2021、p. 12)
ここも難しかったのですが、以下のように英訳しました。
I have worked as a caregiver for a total of about five years in care homes for the elderly and group homes for the elderly with dementia. While working as a caregiver, I felt a sense of awe towards the residents of the facilities, much like the awe I always felt for my grandmother. One resident of the group home was an elderly lady nearly 100 years old. She kept a sepia-toned photo of a young officer in a military uniform by her bedside. I heard that she had raised her children single-handedly and had lived for decades with the photo of her husband, who died in the Pacific War. Honestly, I find it difficult to put into words the appropriate description for this elderly Japanese lady, but I proudly believe that she is a truly remarkable person.
私の祖母をはじめ、太平洋戦争を実際に経験し、その後の混乱期を生きてきた方々が、私が介護施設で働きはじめた今から10年以上前には、介護施設には多くいらっしゃったと思います。私が勤務していた施設にも、この本文の中で記述した女性と同じような方々が何人かいらっしゃったと記憶しています。日本は、このような方々を幸せにしてあげられない国だったのかと愕然としました。このような方々をこのような存在にしてしまっている現在の高齢者介護のあり方、高齢者福祉政策に対して、私は疑問を感じてきました。それは現在でも変わりません。