翻訳作業 41日目

翻訳作業 41日目

 

本日は、この節の最後の段落に進みます。私がケアマネの資格をとってから何ヶ月かの間は、実際にケアマネとしてある施設に勤務していたのですが、いろいろと我慢ならないことがあったので、結局退職しました(その時の経緯については、拙著『抵抗性のおはなしー学校に居場所のない君たちへ<介護編>』を参照してください)。その後、最初のうちはケアマネのパートを探していましたが、結局見つからず、また介護職に戻るつもりで介護職のパートを探してみたものの、これも見つけることができず、最終的に学習塾での時間講師のアルバイトをさせてもらうことになったのですが、私は本文の中で以下のように記述しています。

 

職員がはなはだ不足していると言われている介護の現場において、ケアマネとして登録したあと、何件もアルバイトの面接に出向きましたが、なかなか思うような仕事にありつけませんでした。結局、ケアマネや介護職のアルバイトを探すことを断念し、他の職種のアルバイトを見つけることになったのですが、必ずしも人手が足りないというだけではない、複雑な介護業界の現実があるのだろうと思います。現在、人手が足りないと散々新聞やテレビで報道されているにもかかわらず、この現実なのです。もっと人手が足りなくなると予想されている近い将来の高齢者介護のことを考えると、それはそのまま介護保険制度の暗黒の将来を予感させるものだろうと思います。(三代、2021、p. 14)

 

ここでも、日本語が持つ構文の複雑さを感じました。なかなかしっくりといきませんでしたが、最終的に以下のように英訳しました。

 

After registering as a care manager, I attended numerous interviews for part-time positions at various elderly care facilities. Despite the acknowledged shortage of staff in this field, I was unable to secure any positions that matched my preferences. In the end, I gave up on looking for a part-time job as a care manager or care worker and ended up finding a part-time job in another field. I realized the complex reality of the nursing care industry, not necessarily due to only a lack of manpower. This is the reality despite the fact that newspapers and television are frequently reporting that there is a shortage of manpower. When we consider elderly care in the near future, where an even greater shortage of manpower is predicted, I think this automatically foretells a gloomy future for the long-term care insurance system.

 

結局、介護保険制度の枠組みからは、はみ出してしまいましたが、実際に介護の現場で私が体験してきた介護保険制度の枠組みの中での高齢者介護の現実に、私はどうしても自分の年老いた親の介護、祖父母や他の高齢者に対する自分の考えや思いをすり合わせることができなかったので、これもやむを得なかったことだろうと思います。介護保険制度の枠組みの中での介護の世界から離れてしまったのは5年近く前のことですが、その後のコロナ感染症が問題となっていたころの高齢者介護施設での状況や、近い将来に予想されている困難な状況を冷静に考えてみると、正直、正解だったと思っています。