翻訳作業 43日目
今日は、第1章の最後の部分です。以前お話ししたように、一応これで、今回のこの翻訳作業は一区切りとさせていただき、これから本格的に翻訳作業に入らせていただこうと思います。ある程度まとまったところで、不定期的に気になったところや思うところなどをアップできればと思います。今回は、私たちが有限責任事業組合「進化・高齢集団研究社」を立ち上げた理由などを簡単に記述しているのですが、私は本文の中で以下のように述べています。
高齢化がさらに進行し、50年後、100年後にこの国がどうなっているかを考えた時に、今の子どもたちが将来抱える高齢者介護の問題は、かなり深刻な問題になっているだろうという結論しか恐らく出てこないのではないでしょうか。今の子どもたちに何を残すことができるかを考えた時に、両親の介護に直面し、私たちがどういうことを考え、どういうことを行ってきたか、その結果どういう幸福な老後を両親は送ることができたのか、あるいは逆にどういう失敗があったのか、どうすれば良かったのか、といったことを記録し、残しておくことによって、未来を担う子どもたちに判断、考察の材料を残すことが我々にとってもっとも必要なことなのではないだろうかと思うのです。私たちが有限責任事業組合進化・高齢集団研究社を立ち上げた理由はここにあります。これから両親や家族など、身近な人たちの介護の中で、自分がこれまで学んできた進化遺伝学を背景にしながら、介護についていろいろと考え、さまざまな知見を積み重ねていきたいと思います。そうすることにより、将来さらに深刻な高齢者介護の問題に直面するであろう子供たちの世代に対して、いろいろなことを考え、判断するための材料を残していきたいと考えています。(三代、2021、p. 15)
ここも苦しいところだったと思います。私の日本語の特性として、いくつもの項目を羅列して続けてしまう傾向があると思います。それを英語にすると、どうしても複雑になってしまって、AIも英訳するときに、文にすることができないのだろうと思います。多少工夫しながら、以下のように英訳しました。
When we contemplate what our country will be like 50 or 100 years from now as the population continues to age, perhaps we can only draw the conclusion that the issue of elderly care that the children of today will face in the future is likely to become quite serious. When we contemplate what we can leave behind for our children of today, I believe the most important action we can take is to record and preserve information. What have we thought and done in the face of caring for our parents? What kind of happy old age our parents have had as a result? On the contrary, what mistakes have we made, and what should we have done? This will enable the children who will be responsible for the future to judge and think about their actions when facing elderly care. This is the reason why we established the Limited Liability Partnership “Association for Evolutionary Research on Aging Populations.” With the background I have studied thus far, I would like to explore elderly care from various perspectives and accumulate diverse knowledge, while caring for my close relatives, including elderly parents and families. By doing so, we hope to leave behind materials, with which to think and make decisions, for our children's generation, who will likely face even more serious elderly care issues in the future.
これまでの翻訳作業を通じて、Google翻訳やChatGPTの威力をまざまざと見せつけられたと思います。それと同時に、私が書いた日本語および英文は、かなりモッサリしていることを感じました。私の日本語に忠実な英訳による英文では、とかく接続詞や関係詞を用いてしまって、長くなりがちなのです。AIが、適切な名詞や形容詞、副詞といった単語や句を使ったとてもスマートな英文を出してくれているのですが、私の日本語の翻訳ということで直訳にこだわっているため、私の英文ではないということで採用できなかったのですが、新たな日本語の文章とその英訳を考えなければならない時には、大いに気をつけようと思いました。
英語を母国語としていない私にとって、自分が書いている英文にどれほど私の個性があるのかはわかりませんが、それでも、例えばAIが提案してくれた英文を読んでいると、とても簡潔でスマートな英文であることは百も承知しているのですが、それでも「オレの英文じゃねえなぁ」と思うことが多々ありました。まあ、私はそんなにスマートではないということなのだろうと思いますが、やっぱり違和感があるのですね。しっくりいかないというか。なので、そこのところはやっぱり、私の個性なのだろうと思います。同じような内容なのですが、やっぱり表現の仕方で印象は違って感じられると思います。言葉の持つ面白いところなのだろうと思います。今後も翻訳作業を続けるとともに、英語の勉強も続けていかなければならないと、つくづく思いました。