翻訳作業 後期第33日目

翻訳作業 後期第33日目

 

本日は、さらに先の段落に進みます。介護保険制度は、介護を必要としている高齢者のための制度として制度設計されたのでしょうか? 高齢者介護施設で働いてきて私が感じてきたことを率直に記述しているところなのですが、私は以下のように述べています。

 

結局、少子化・高齢化により、就労可能人員がだんだんと減少しつつある中で、経済を最優先し国民に一生懸命働いてもらうために、介護の社会化と称して高齢者をまとめてお預かりしているかのように私には感じられてしまう介護保険制度なのですが、介護を実際に経験し、いくつかの選択肢を考えることができる今、“介護”という名のもとに高齢者がどのように扱われ、そして実際に高齢者の介護にどれだけの費用がかかっているかを考えますと、何のためにみんな一生懸命働いているのか、国民は納得できないのではないかと、私などは思ってしまうのですが、みなさんは実際のところどう思っているのか聞いてみたいところです。もし何百万、何千万の費用と莫大なエネルギーと時間をかけて、介護を必要としている高齢者本人には結局感謝もされなかったり、嫌で嫌で帰りたがっているのに無理やり施設にとどめておくことにこれだけの費用がかかっているとするならば、高齢利用者本人にとっても本意ではないでしょうし、介護保険料を払っている私たちとしても何か感じるものはあるはずだと思います。(本文 p. 132〜133)

 

私が高齢者介護施設で働きはじめた最初の頃は、まだいろいろな意味で余裕と言いますか、ゆとりがあったと思います。実際に、最初の有料老人ホームでパートの採用面接を受けた時に、介護主任の青年から、高齢者介護に対する私の夢を質問してくれたことを覚えています。介護保険制度が始まって10年ほどだったと思うので、まだ多少なりとも自由度があったのだろうと思います。しかし、当時から介護職員が不足していると言われており、それが段々と深刻になってきて、さらに新型コロナウィルス感染症の拡大の影響で、かなり追い込まれた状況になってしまったのではないかと思いますが、今現在の状況はどうなってしまっているのだろうかと心配になります。10年前は、まだ高齢者のことを考えながら介護を行えるだけの余裕があったので気が付かなかったのですが、介護職員の不足や新型コロナウィルス感染症の影響などで余裕がなくなってきたので、介護保険制度の本質が顕になってしまったのだろうと思います。介護保険制度は、介護を必要としている高齢者のための制度ではなく、労働人口を確保したい誰かのための制度なのではないのか、そのようなことを思わざるを得ません。と言うことで、以下のように英訳しました。

 

In the end, as the number of people who can work is gradually decreasing due to the declining birthrate and aging of the population, the long-term care insurance system makes me feel as if the elderly are being massed together under the guise of socialization of nursing care to prioritize the economy and encourage those of working age to work harder. Now that I have experienced nursing care at several facilities and have explored various options, I contemplate the treatment of the elderly under the label of "nursing care" and the actual costs associated with their care. This leads me to wonder whether Japanese people truly can convince themselves for what purpose everyone is working so diligently. I would be interested in hearing the perspectives of people across Japan. If the elderly people in need of care ultimately will not thank, even though we invest millions or tens of millions of yen, along with a substantial amount of energy and time, or if it costs that much to compel the elderly to stay in care facilities against their wishes to be at home, it is likely not aligned with the desires of the elderly users themselves. As individuals who pay nursing care insurance premiums, we should have some concerns about this too.

 

私自身、長い間研究していると称して、結婚もせず、家族も持たずに、じきに還暦を迎えてしまう”アラカン”となってしまいました。なので、社会人としての説得力はないのかもしれませんが、その分自分一人だけなので、働くことに対して、それほど大したこだわりは持っていません。もうすぐ還暦なので、定職に就くつもりはさらさらありませんし、困ったらアルバイトでもして飢えをしのごうと思っています。最悪、川べりで寝泊まりしてもいいとさえ思っています。ですから、なんのために働くのかですとか、なんのために結婚するのかなど、多くの社会人ならば当たり前であるようなことに疑問を抱くことが多々あります。体やメンタルを壊してまで一生懸命に働いて、高い税金や保険料を納めていても、結局自分の年老いた親さえ守ることはできない世の中に疑問を感じてしまう私は、間違っていると思いますか?  三代