翻訳作業 後期第38日目

翻訳作業 後期第38日目

 

本日は、昨日の段落の続きであり、第5章の最後になります。メインとなる本文は、今日で最後です。あとは「おわりに」を残すのみとなりました。私は以下のように記述しています。

 

なので、身内や知人の介護の中で、こうした方がいいと考えることを私自身は実践していくつもりですが、みんなでこうしようと言うつもりは全くありません。私自身は、これまでの研究を通して自分が考えてきたことが最も合理的であると現時点では考えることができるので、これまでの考察に基づいて、これからもいろいろと研究を続け、そこで得られた知見を介護の実践のなかで活かしていき、さらに知見を積み重ねていきたいと考えています。新たな知見が得られたら、また公開して皆様からのご批判を頂戴し、皆様によるアイデアの自然(人為?)選択にゆだねたいと思っています。そこからさらに良いアイデアや実践につながることを期待しています。(本文 p. 134〜135)

 

私は現在両親と同居しておりますが、もし私が両親と同居しておらず、高齢の両親のみの世帯だったとして、もし父親に介護が必要になったとしたら、同居している母親が自宅で一人で介護することは、おそらく難しいことだろうと思います。父親は難しい人間ですし、体も大きいので、華奢な母親が一人でその重積を負わなければならないとしたら、母親の方が、精神的にも身体的にも、先に参ってしまうと思います。このような状況の中で、最適解を見つけ出さなければならないわけですが、まず私たち家族には、認知症だった祖母を実際に介護してきたという経験があるわけです。さらに私には、介護職として介護施設で何年か働いてきた経験があり、さらには、高齢者介護に関する進化遺伝学的な洞察があるわけです。この洞察というのは、面白いもので、一度自分自身で納得できてしまうと、物事に対する見方がガラリと変わると言いますか、自分が年老いた親を介護するということがとても理にかなった納得ができるものとしてしか見れなくなってしまいます。しかし、納得するというのは、やはり、人から無理やり押し付けられてできるものではないでしょうし、これはやはり、自分で経験するか、もしくは自分の頭で考えて納得するより他に道はないのだろうと思います。なので、これまで自分が考えてきたことを他の方々に押し付けることは、百害はあったとしても一利もないと思います。皆様自身による気付きに期待したいと思います。ということで、以下のような英訳としました。

 

Therefore, while I personally plan to put into practice what I believe is best when caring for my family and acquaintances, I have no intention of telling everyone to do so. Personally, I currently believe that the insights gained through my research so far are the most rational. Therefore, I will continue to conduct various studies based on these insights and aim to utilize the findings in the practice of elderly care, while also accumulating further insights. If I obtain new findings, I would like to publish them, receive feedback from everyone, and leave them to the natural (or artificial?) selection of ideas. I hope that this process will lead to even better ideas and practices.

 

以上、メインとなる本文の英訳は今日で最後です。次回以降は、「おわりに」ということで、個人的な述懐の記述がなされているので、あと数回に分けて完成させていきたいと思います。ぜひ皆様からご批判をいただきながら英訳をしていこうと考えて、このような形で翻訳作業を行ってきましたが、読んでくださった皆様には、長い間おつきあいくださり、ありがたく思います。まだまだ体裁などの細かいところや、もちろん校正作業が残っているので、完成には程遠い段階ですが、ひとまずメインの部分の英訳については最後まで辿り着くことができました。まあ、まだA4用紙で700ページ分の別の著作の翻訳作業も残されているので、気が遠くなるような思いがしますが、少しずつでも積み重ねることができてよかったと思います。あともう少し、お付き合いいただけると幸いです。まだ途上ですが、ここまで読んでいただき、どうもありがとうございました。  三代